A book on intercultural education designed for teachers of Japanese.
Description by the publisher:
グローバル時代ということで,世をあげていろいろなところで,いろいろな人が「異文化間」ということばを使っているが,本書で「異文化間教育とは何か」を改めて問うのには,3つの理由がある。1つ目は,「異文化間教育」あるいはそれと深く関係している「異文化間能力」が,意図的もしくは非意図的にしばしば偏った意味で使われているからである。(略)2つ目の理由は,現状では「異文化間教育」や「異文化間能力」の重要性が十分に認識されていないからである。そのため,教育の現場であいかわらず言語能力偏重の教育が行われていて,異文化間教育が軽視されている。(略)残り1つの理由は,現代社会における異文化間教育のあるべき姿を明確にするためである。(略)現時点における異文化間教育の意義は何か。立ち位置はどこにあるのか。改めて問うてみる必要がある。(「はじめに」より)
Contents:
はじめに(大木 充)
▼第1部 ことば・文化・アイデンティティ▼
[序]今,なぜ「ことば・文化・アイデンティティ」か(細川 英雄)
第1章
異文化間教育とは何か(フランシス・カルトン)
第2章
「共に生きる」社会形成とその教育―欧州評議会の活動を例として(福島 青史)
第3章
ことば・文化・アイデンティティをつなぐ言語教育実践(細川 英雄)
▼第2部 言語教育から異文化間へ▼
[序]異文化間教育はどのように生まれたか(西山 教行)
第4章
複数文化と異文化間能力(ダニエル・コスト)
第5章
複言語能力の養成―大学の国際化の挑戦と課題(ダニエル・モーア)
第6章
間を見つける力―外国語教育と異文化間能力(姫田 麻利子)
▼第3部 異文化間と人材育成▼
[序]異文化間教育と市民性教育・グローバル教育(大木 充)
第7章
異文化間市民教育―外国語教育の役割(マイケル・バイラム)
第8章
グローバル教育の立場から見た異文化間と人材育成(キップ・ケイツ)
第9章
継承語・継承文化学習支援と異文化間教育の実践(落合 知子)
あとがき(西山 教行)